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『時計館殺人事件』―――それは、迷宮入りしたとして知る人ぞ知る遠い過去の事件である。

とある無人島の山奥、森に囲まれた中に建つ『時計館』。
エントランスに置かれた大きな古時計がシンボルであることからそう呼ばれる。
そこには、かつて5人の男女と1人の少女が暮らしていたという。

どのような理由で、またどのような関係でそこに住んでいたのかは分かっていないが、彼らは無残な姿で発見されることとなった。
古時計の中に隠れていた少女を除いては。

事件は解決しないまま、神堂誉(しんどうほまれ)・恵(めぐみ)夫妻により島は私有され、少女も夫妻に引き取られることとなった。
少女は満(みちる)と名付けられ、3人で時計館で暮らしたであろう事以外、その後の彼らがどうなったかは誰も知らない。

そして、幾十年が過ぎた後、『時計館失踪事件』は起こる。

少年2人が時計館に向かったきり失踪したという事件である。
が、身寄りなき少年たちに捜索届が出されることはなく、この事件もまた迷宮入りとなった。
島に立ち入った方法も分からなければ、最早立ち入ろうとする者さえもいなかった。

――それから十数年。
それぞれの理由でこの館を訪れることとなった"あなたたち"。
船を出す都合で集合せざるを得なかったあなたたちは、共に真夏の島に上陸する。
船が再び波止場に来るのは、真上に輝く太陽が水平線に沈む頃。
それまでに、あなたは自らの目的を果たせるだろうか……?

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